『プラトーンどうでしょう?09』 photo & report

 『プラトーンどうでしょう?フルメタルジャケットな気持ち。』に参戦。初となる市街地戦での取材となった。知将で知られるウォルフ少尉率いる海兵隊に従軍した。ウォルフ少尉とは、ちょうど1年前、フ・ジ山麓に従軍して以来の再会となる。ウォルフ少尉は、優しげな表情でいつもはにかんだような微笑を浮かべているが、一度銃を手にすると人格がガラリと変わる典型的な職業軍人だ。敵と見れば老若男女の別なく、躊躇なく引き金を引けてしまうのだ。
 海兵隊に率いられてほとんど廃墟になった街に入る。4日前に大規模空襲が行われ、家屋の屋根という屋根が吹き飛ばされている。25年前、私の住む横浜も同じような風景だったと思い出す。アメリカは殺しすぎる。殺しすぎるから、今日の友に明日はベトコンとして銃を向けられるのだ。それを気づかずに、また無差別に空襲を繰り返してしまう。きっと今、我々が向き合っているあのベトコンの中にも、4日前の空襲で家族を殺され、今ベトコンとして銃を取っている者も少なくはないだろう。
 正午過ぎ、北側の猛攻をうける。銃弾がヘルメットの10㎝前方をかすめていく。勇猛で知られる海兵隊は臆せず反撃しているが、多くの兵士たちは逃げるか倒れるかしている。とても反撃の意志があるようには思えない。
 私はウォルフ少尉の大きな体を防弾がわりにして、シャッターを必死に切る。13時半。指揮官自ら先頭に立っていたウォルフ少尉が倒れた。
 「ファック! ファック!」。それが少尉の最後の言葉だった。

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